アメリカの大学について

アメリカの大学について

「日本の大学は入学するのが難しいが、卒業するのは簡単である。一方でアメリカの大学は入学するのは簡単だが、卒業するのが難しい。」という話を耳にしたことがある人は多いと思われる。アメリカの大学入試では日本で行われている共通テストのような一斉テストが存在せず、年に数回入学するチャンスがある。「チャンスが多いなら入学しやすいのではないか」と思う人が出てきたことによって上述のような噂が流れているのだろう。
実際アメリカの一流大学は日本のトップ大学に比べて入学しやすいのだろうか。それは誤った情報である。入試問題の難易度のみでいうと日本の最難関大学の方が高いが、アメリカではテストの得点が高いからと言って合格できるわけではない。アメリカの一流大学は、エッセイや推薦状、面接などを通して、いかに志願者が個性豊かかつ多才で、他の学生に良い影響を与えるかという点を審査する。そのためアメリカの高校の先生は、生徒に対して良い成績を取ることはもちろん、新聞を読むことや課外活動・ボランティアをすることを強く勧めるそうだ。勉強だけでは得ることのできない自分の個性や価値観を重視する。日本の大学のように進学校と言われる高校からから何十人単位で入学させることは、多様性を欠く原因となるとしてアメリカの一流大学では行っていない。このような点からも、アメリカの一流大学に入学しやすいというのは誤情報だということが分かる。
アメリカの大学は卒業が難しいという点は合っている。アメリカの大学卒業は単位修得が全てである。これは日本でも同じだが、単位修得のために各講義にかける勉強時間、基準が大きく異なる。日本では一般的に100点満点中60点で赤点となるものの、クラス全体の成績が低いと落単者を減らすために評価基準を下げるなどということもあるそうだが、アメリカではそのようなことは一切ない。そもそも、アメリカの大学では70点以上を取らなくてはならない。しかし、70点で単位取得ができても好成績ではない。卒業時の成績が編入や就職に大きく影響するため、学生は全授業で好成績を取ることが求められる。日本にもGPAという成績評価の基準が存在するが、そこまでそれを重視しない企業もあるなどあまり成績を重く捉えられていない。このほかにもアメリカの大学を卒業するのが難しい理由は沢山あるが、評価の厳しさだけでも難易度の差が日本とは歴然である。

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